新田他『科学技術倫理を学ぶ人のために』

新田孝彦他編(2005)『科学技術倫理を学ぶ人のために』世界思想社、読了。


▼流し読みだから、あんまりよく読んではいない。


▼科学技術倫理とは何か、応用倫理とはどこがどう違うのか、が気になって読んだ。読後もいまいち判然としないが、科学技術倫理はおおよそ次のような語句がキーワードとなっているようだ。技術者倫理、工学、技術哲学、リスク、科学コミュニケーション、チャレンジャー号etc。

本書が目指しているのは、たんに「技術者の職業倫理」を確立することだけではなく、現代社会のあり方を根底から規定している科学技術に対して、そこにクラス一人の市民としてどのように関わるのかという問題に関心をもつすべての人々に、さまざまな考察の視点を提供することである(285頁)

こういう記述なんかを見ると、基本的には技術者倫理を中心としながら、隣接領域も含めて科学技術倫理というのだろうか。科学技術倫理=技術者倫理+STSみたいな?


▼しかし、そうすると”科学技術倫理”という用語は適切なのだろうか。科学技術倫理と聞くと、私なぞは科学技術に関する倫理学一般を想像してしまうが、上記の捉え方だと、単に技術者倫理とSTSと言えば済むような気がしてしまう。