リバタリアニズムのユートピア
ある平等主義者・ロル男と、リバタリアン・ノジ男の会話。
ロル男:俺が貧乏なのは、運が悪かっただけだ。もし財の再配分がある社会とない社会を、全く曇りなき偏見なき立場(無知のヴェール)から選べるとしたらみんな前者を選ぶはずさ。だから、財の再配分は正しいんだ。
ノジ男:いや、それは違う。財の再配分はいわば強制労働のようなもの。というのも、言い方は悪いが、財の再配分は、人の稼ぎをぶんどって、みんなに配るようなものだから。やっぱり、自分の身体は自分のものだから(自己所有権)、強制労働なんかさせられたらあんたも嫌だろ?なら財の再配分も認めてはならない。
ロル男:じゃあ、経済的に恵まれない人は、恵まれないままでいろってことか?
ノジ男:何もそこまでは言っていない。恵まれた人が自主的に財を提供することまで禁じるわけではない。寄付は、善行ではあるが、義務ではないんだ(スーパーエロゲーション)。私だって、恵まれない人がいることは悲しいことだと思う。みんなが寄付をすれば良いだけの話じゃないか?
ロル男:みんな寄付をすると思うか?
ノジ男:・・・・どうだろうな。しないかもしれない。ただ、私はそんな社会になることを願ってるよ。
※この話はフィクションです。真に受けぬよう。